監修 堀井ヒロ
材料
ダイコン | 1/2本 |
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ニンジン | 1/2本 |
塩 | 大さじ1 |
ふな(中) | 1尾(塩大さじ1、酢適量) |
酢みそ | 白みそ:100g |
砂糖:大さじ3 | |
酢:大さじ2 | |
青ネギ(またはワケギ) | 1束 |
唐辛子 | 1本 |
作り方
- ダイコンとニンジンは、薄く短冊切りにして塩をふり、しんなりしたらよく絞る。
- ふなは、うろこを取って塩をふり、タワシでうろこの跡が消えるくらいよくこする。3枚におろし、小骨を取り除き、塩をして20分くらいおき、5ミリ幅に切る。酢を浸るくらい入れ、20分浸けておく。
- ネギは小口切り、唐辛子は種を除いて薄切りにする。
- 砂糖とみそをよく混ぜ合わせ、酢を少しずつ加えてのばす。
- (4)に(1)(2)(3)を加えてあえる。
※ふなの代わりにあじ・ぼら・このしろも使える。
※酢みそにユズ、ダイダイを加えるとおいしい。
“大ほらふきの料理”に似合わぬ、
ほんまもんの美味しさ。
年が明けると、空気までが透明に感じられ、改まった気持ちで、豊かな稔り多い一年でありますようにとお祈りします。
讃岐には、およそ2万の溜池があり、ここに住む鮒ふなが「てっぱい」の主役です。寒くて手がかじかむ時期が、臭みもなく脂がのっておいしいのです。寒鮒を使って、冷たく作ったてっぱいは、そのひんやりした舌触りが、熱燗のお酒によく合うのでしょう。酒宴に喜ばれ、必ずと言ってよいほど登場する一品です。
てっぱいは、「鉄砲和え」が訛ったもので、食べるとき、具のわけぎの芯が鉄砲のようにポーンと飛び出すところから名付けられたと言われますが、鉄砲とは「大ぼらふき」を意味する方言で、「鉄砲おっさん」と呼ばれる大ぼらふきの大工が工夫して作った田舎料理だからとも、また、酢味噌に唐辛子をピリッと利かせて作り、刺激の強いところから、この名があるとも言われています。
気候が寒くなるに従い、根菜は土中の養分を根に蓄えて大きく生長します。てっぱいに使われる大根も、太くなり甘味が増します。
12月の中頃には「池あげ」が行われ、鮒・鯉・もろこ・えびなどがとれ、更に底まですっかり水を抜くと、大きな鰻・蟹・からす貝などがたくさんとれました。高松市川部町の田中弘さんは子どもの頃、池あげの情報が入り、たらいやバケツを持って駆けつけると、漁師さんは、いつも大きな鯉をおまけしてくれたと言います。
てっぱいは、今でも寄り合いごとには欠かせない料理で、これを肴に話の花を咲かせます。